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2018年10月26日金曜日

Adobe Encore で blu-ray disc を作ろうとしたが

子供の運動会動画を blu-ray に残そうとしたときに、私は Adobe Production Premium CS5.5 のライセンスを持っていた事を思い出したので、これを使おうとしてハマったという記事。私はこれまで Premiere で動画作成を何度か行った事はあるものの、DVD も含めてメニュー付きのビデオディスクを作った事はない。

ちなみに OS は Windows 10。CS 5.5 としては、多分サポート対象外であろうとは認識している。2018年現在、これより良い手段がありそうだが、それはさておき昔のソフトを活用してみようという目論み。

Premiere は使った事があるので、ビデオカメラで撮った動画を PC に取り込み、動画をつなげてチャプターマークをつけるという程度は難なくできた。 これにメニューをつけて blu-ray イメージを作るには Encore を使うのが良いらしい、ということなので Premiere から Encore への dynamic link でプロジェクト作成する。 メニューを作成するには、Photoshop で psd ファイルを作り、ボタンとかはレイヤを駆使して作るというワークフローらしいので Photoshop で画像を作る。これもまあ問題ない。 ところが、この .psd ファイルを Encore で import すると、いきなり Encore がクラッシュする。エラーメッセージも何もない。それなりの対価を払わないと使えないソフトの癖に、今どきこんなクラッシュの仕方をするソフトも珍しいが回避策を考えねば。

Encore にはメニューのテンプレートが用意されており、これをプロジェクトに追加してみると特に問題なさそうだった。という事は追加したメニューを psd ファイルとして Photoshop で編集し、Encore でリロードすれば良いかと試してみたところ、首尾よく望みのメニュー画面が作成できた。できた、とはいえこの時点で Encore というソフトは全くもって信頼性が低いという印象を持ち始めた。

Encore のメニューやフローチャートを作成しビルドを開始した。まあ、これは時間がかかるだろうしと放置して寝たのだが、数時間後起きて様子を見ても放置した時点から全く進んでいない。CPU 使用率は 100% 近いが、GPU は全然使ってない。経過時間などの表示は空欄だし進捗状況が全くわからない。この頃には Encore は全く駄目なソフトという認識で、私からは「ウンコール」呼ばわりされる迄に評価を落としていた。

Encore が駄目なので、Premiere の書き出しで blu-ray フォーマット動画を書き出して Encore で import すれば Encore でのエンコード処理がスキップ出来るだろうと、Premiere でエンコードさせてみたが、こちらも GPU を使っている様には見えなかった。調べると Premiere の .exe ファイルと同じディレクトリにある cuda_supported_cards.txt に使用したい GPU の名前を書いておく必要があるそうな。ということで、

GeForce GTX 1080

を加えた上で、nVidia コントロールパネルの 3D 設定の管理で Premiere をプログラム設定に追加すると、Premiere が GPU が使うようになる。実際のところ使われるようにはなるものの、タスクマネージャを見る限り GPU 使用率は 30% 程度なので、それほどガッツリは使わないようだ。ちなみに SLI 構成にしていても片方しか使わない模様。この状態で、Premiere から直接ファイルとして書き出しを実行したが、55% の進捗で動かなくなった。CPU 使用率も下がったままだ。それでは、ともう一つの書き出し方法である Adobe Media Encoder のキューに載せて、Encoder で実行したところ、三時間半程で無事に blu-ray 用フォーマットのファイルが作られた。処理中は Media Encoder と Premiere 両方のプロセスが結構なマシンリソースをつかっていて、CPU はほぼ 100% だし、メモリは Premiere が 16GB ほど使っている。Media Encoder は処理の進捗が把握しやすいので、ある程度の大きな動画を扱うのであれば、結局これを使うのが良いだろうと結論づけた。

エンコード(Adobe 用語だとトランスコード)が終わったら Encore でタイムラインとして読み込ませる。Premiere のプロジェクトから読み込んでいたタイムラインが既にあれば予め消しておく。メニューボタンの設定済みリンク等は再設定する羽目になるが、ウンコールだから仕方ない。このとき動画ファイルと音声ファイルは別々になっている筈なので、二つとも一緒に指定する。すると Encore の Blu-ray 出力設定は「トランスコードしない」になっているので、エンコードのプロセスはスキップされて、ディスクイメージの作成がスムーズに進んだ。Blu-ray に直接焼ける機能はあるが、ウンコールの失敗は則ち空ディスクの物理的な浪費を意味する。最早ウンコールは信用しないという方針を採っているので、一手間掛かってしまうが一旦 .iso ディスクイメージを出力して、エクスプローラから iso ファイルを右クリックメニューで blu-ray に書き込むという手順を踏むのが賢明だろうと判断する。

ほどなく blu-ray への記録は完了し、blu-ray プレイヤで視聴できることも確認できた。

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